2006,05,01, Monday
隊長:Dan
Chitina飛行場の通称”カール・ベンソンの電話ボックス”にて アラスカ大の研究者。 彼の仕事と紹介については後日追記予定。 雪氷コア他担当:モリキン プロフィール参照。 フィールドアシスタント:Frank(左)とAndy(右) Chitinaのカフェにて。 2人ともアラスカで多くの経験を積んだ屈強なクライマー。 私の仕事は主にFrankが手伝ってくれた。 そのマシンのような働きぶりは本当に信じられなかった。 彼なしには今回の調査は完遂出来なかった。 Andyも粘り強く私の仕事をサポートしてくれた。 いつも誰よりも早く起きだしてお茶を用意し,夜は最後までテントを暖めてくれた。 彼がいてくれて本当に心強かった。 |
2006,05,01, Monday
2006年
5月11日 著者,アラスカ,Fairbanks到着。 6月13日 Fairbanksから飛行場のあるChitinaへ移動 6月14日-16日 Chitinaでフライト待ち 6月17日 飛行機でランゲル山入り。メンバーは3300m地点へ,物資は4100mの調査地へ。 6月18日-21日 高所順応のための登山行動。21日に調査地入り。 6月21日-29日 作業日 6月30日 フライト待ち 7月1日 飛行機で下山。ChitiaからFairbanksへ帰還 *** 7月14日 このブログの立ち上げ。記事の編集開始 |
2006,05,01, Monday
高所順応のため,メンバーは標高3300mの地点に飛行機で降り,そこから調査地の山頂カルデラ,標高4100mまでスキーを使い自らの足で登った。
登山ルートは傾斜がゆるく,クレバスの少ないランゲル山の北西面とした。 一般に標高4000mまでに全ての人が何らかの高所障害を訴える。また,私の経験上,重い高所障害がなく飛行機で入れるのは標高3000m前後までである。 登山ルートを鳥瞰図に示した。図はランゲル山を西側からみている。 デジタル標高データ(USGS,NED Alaska 2 arc-second)と衛星画像(ランドサットETM+)から描画。高さを2倍に強調。 当初は標高3000mに降ろしてもらう予定が,低所に雲がかかっていたため,3300mに降ろされてしまった。 山頂カルデラまでは悪天候による停滞日も含めて5日間を要した。 |
2006,05,01, Monday
ランゲル山はアラスカで一番標高の高い火山である。
山頂には直径数キロメートルの巨大なカルデラがあり,分厚い氷河で満たされている。 正確な厚さは不明だが,約700〜900mと見積もられている。 この氷河は主に南側に位置するLong Glacierから溢流する。 図はカルデラを南側からみた鳥瞰図。 デジタル標高データ(USGS,NED Alaska 2 arc-second)と衛星画像(ランドサットETM+)からカシミール3Dを使って描画。高さを2倍に強調。 我々の主な観測サイトはこのカルデラの中央にある。 *** カルデラの西側には2つのクレーター(North CraterとWest Crater)があり,小規模ながら噴煙もみられる。 North Craterは1960年代前半まで完全に氷河に覆われていたが,1964年の地震以降活動をはじめ,1983年までに200mにも及ぶ氷河が完全に融け去ってしまった。クレーター付近の積雪状況から,現在はまた冷却に転じつつあのではないかとアラスカ大のCarl Benson教授は指摘している。 |