2006,07,13, Thursday
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コメント
モリキン さま
氷のご説明頂きありがとうございます。ご多忙の中恐縮です。 最近火星にも氷があるのが分かってきました。 将来モリキンさまのお仲間やお弟子さんが火星を探検することがあるの かと考えます。 安全第1! R. Seo
| Rieko Seo |
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2006/10/24 05:24 PM |
6YcKpvjU |
Rieko Seoさま
質問の投稿,ありがとうございました。 Q「温暖化による氷河の融解、氷河の縮小をご覧になりましたか」 A. みていません,が答えになります。 私の調査地,ランゲル山は標高4000m,年平均気温は約-19℃ですので温度が高くなったとしても,夏場に融ける量がちょっぴり増えるだけでしょう。 関連して,いくつか温暖化と氷河の話を書かせてください。 ■「氷河の融解,氷河の縮小=温暖化」ではない 温暖化により氷河は縮小すると考えられていますが,個々の氷河の融解や氷河の縮小が必ずしも温暖化を意味するわけではないことをご理解ください。 融解は,温暖化しなくとも,ほとんど全ての氷河で起こるプロセスです。 融けなければやがて地球は全て氷で覆われてしまうでしょうから。 単純に言ってしまうと,融けたり,氷山となって海や湖に流されたりして無くなってしまう量(消耗量)よりも,積もる量(涵養量)が多ければ氷河は拡大し,逆であれば縮小します。 ですから,例えば温暖化して融ける量が増えても,雪として積もる量がそれ以上に増えれば氷河は拡大します(温暖化しても氷河が拡大する例)。 また,気候変動がなくても周期的に氷河の大きさが変わると考えられている氷河もあります(温暖化に関わらず氷河が縮小したり拡大する例)。 ■アラスカの氷河は縮小しているか? 上に書いた点に注意する必要はありますが,実際として氷河の縮小や拡大は温暖化,寒冷化の良い指標となります。 それは,氷河の大きさが数年~数十年といったスケールでの気候変動に応答して変化するからです。現在の地球温暖化も数年~数十年のスケールでの変化ですからぴったりなのです。 そしてアラスカでは近年の温暖化に伴い多くの*氷河が縮小,後退しています。 *全ての,ではない アラスカ大の研究グループでは航空機によるレーザー測量から広域に渡る氷河の体積変化を精密に観測しています。 その観測から近年,アラスカの氷河は加速度的に減少してることがわかっています。 例えばArendt他(2002)では2002年までの過去10年間について1年あたり-96±35km3(水での量に換算して)の氷がアラスカの氷河全体から失われたと見積もっています。 #Seoさんならこの量,イメージ付くでしょうか? 10年間でアラスカの氷河からの溶け水が地球の海水面を3mm上昇させた計算になります。 参考文献; Arendt, A., Echelmeyer, K., Harrison, W., Lingle, C. and Valentine, V. 2002. Rapid Wastage of Alaska Glaciers and their Contribution to Rising Sea Level. Science. 297: 382-386
| モリキン |
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2006/10/23 08:10 PM |
EQM7G00M |
森金 さま ご無事で何よりです。
質問がございます。 「温暖化による氷河の融解、氷河の縮小をご覧になりましたか」。
| Rieko Seo |
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2006/10/22 07:52 PM |
6YcKpvjU |
Seoさま
コメントありがとうございました。 写真はきれいかも知れませんが,写っている当人たちは,,, 全然洗われていないのですよ。 山の中ではシャワーを浴びれないので。
| モリキン |
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URL |
2006/10/17 03:12 PM |
EQM7G00M |
写真をみているだけで心が洗われます!
| Rieko Seo |
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2006/10/15 01:27 AM |
6YcKpvjU |
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