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遅くの帰宅

アラスカは白夜の季節。
準備のために滞在しているフェアバンクスは北極圏よりちょっと南にあるので1日中太陽が出ているわけではないけれど,遅くまで陽が射す。

帰り,夜の11時に近いがまだ陽は沈まない。

色々と不満を感じた1日だったが,帰路,深夜の夕日の下のサイクリングで気が晴れた。
#居候先から大学まで,約15kmの道のりを自転車で通っている。

この日,フィールドアシスタント達と初顔合わせ。
出だしが肝心,と思ったら,約束の時間にDanだけ来ない。
電話で連絡を取り,30分スタートを遅らせたのに,結局Danは1時間半の遅刻。

彼は他にも色々仕事を抱えていて,私と違ってランゲルの調査のみに集中出来る環境にない。
やってきてからも,研究所内で色んな人につかまり,ミーティングがはじまらない。
彼を待っていたのは私たちだけではなかった。

出来る限りのフォローはしたが,Danなしでは事務的な用件が終わらない。
Danに待たされるのはいつものことなのだが,さすがにイライラし,あきれてしまった。
わざわざ日本からやってきた立場と,地元の山に出かける立場では意識が違う。
どうにも埋まらない溝だが,うまくやるしかない。

ミーティングでは随分遅れてはじまり,予定していたことは終わらなかった。

怒りにまで昇華しないのは,Danの人柄に寄るところが大きい。
面倒見が良く,明るく誰とでもすぐに打ち解けるDanは皆から好かれている。
私も彼のパーソナリティは大好き。

***

調査期間の3週間は実はぎりぎりの日程。
Danの次のスケジュールがあるので長く取れなかったのだ。
彼は7月2日にはフェアバンクスに戻ってこなくてはならない。

今回のような調査では吹雪で動けない日や,飛行機が飛べない日を計算にいれて日程を組む。
天気待ちの日数は3日間のみ。
最低でも5日間,出来れば7日間は欲しいところなのに。
私は,過去この山で6日間連続で,悪天候のために停滞を強いられたことがある。

天気待ちの日々を使い果たしたら,後は仕事を削ることになる。
| 写真と日記と胸のうち | 10:30 PM | comments (0) | trackback (0) |









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