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遊んでいるわけじゃないのよ[登山行動1日目その2]
キャンプ1(3300m)へ戻るとちょっと頭痛。
下ってくるときのスキーで張りきりすぎたか。
私は休憩,入れ替わりにDanとFrank,そしてAndyが再度,上へ向かった。
予備食料,燃料等を荷上げしてもらう。
1日中テントでぼーっとしているには天気が良すぎる。


下り,Frankのスキー。
うまいなー。
今回は皆スキー靴ではなく,クライミングブーツ。足首が固定されないので滑るのは結構ムズカシイのだ。
4人のメンバーの中で,彼が一番だった。
そして,このやろー。
左に見えているのが私の滑った後。クレバスに落ちるリスクを下げるため,登ったトレースに重ねて小曲げ。
落ちるようなクレバスがないことを登りで確認しているのでロープははずした。
Frankはロープはずした上に,登りルートの脇のまっさらな部分を気持良さげに滑っている。
このへんはまず大丈夫だろうけど。。。自分が我慢した分,ちょっと悔しい。
今回のメンバーは皆がそれぞれ経験を積んだクライマーなので,それぞれのやり方,認識がある。
そのあたりがテント周囲に壁を作る,作らないにも現れている。


Danちゃん,あれ!?


食事は外。雪の上にテーブルとイスを作った。
後ろに見えているのはランゲルスキー場(Mt. Wrangell Ski Area)。
リフトはありません。

| 写真と日記と胸のうち | 05:30 PM | comments (0) | trackback (0) |
高所順応[登山行動1日目その1]
昨日,予定(3000m)よりも高いところ(3300m)に直接飛行機で入ってしまったので,今日はキャンプ地を上げないことにした。

高いところで体を動かした後,しっかりと体を休めることで高所順応をすすめることが出来る。
高所順応と翌日の登山ルート作りを兼ねて,スキーを履いて散歩に出かけた。

フィールドアシスタントのAndyとロープを結び,高度を上げていく。
ロープを結ぶのは,万が一クレバスに落ちたときに引き上げてもらうため。


キャンプを振り返ってみた。
テントの周囲に見えるクレバス帯をみると,Paulがホントにちょうど良い場所に下ろしてくれたことがわかる。


高みへのステップ。
まっさらな雪面をすすんでいくのは最高に気持ちいい。

標高3650mまで登って引き返し。登り2時間弱,下りはスキーで10分!


クレバスを越えた。
下に写っているのは私のスキーの先端。右はクレバスの拡大図。
立っている場所はクレバスのラインの延長線上。
足元はスノーブリッジ(クレバスに積もった雪で橋が出来ている)か,それとも閉じているのか,わからない。

見えているクレバスは避けることが出来る。
怖いのはクレバスの割れ目を柔らかな雪が隠しているパターン。ヒドゥン・クレバス(Hidden Crevasse)という。
スキーは氷河上を歩くのにちょうどよい。
スキーの長さでも落ちてしまうようなクレバスはどこかで口を開けているか,クレバスの兆候がどこかに見えるから迂回出来る。

| 写真と日記と胸のうち | 12:30 PM | comments (0) | trackback (0) |
キャンプの設営[キャンプ1:標高3300m]
ひどい高所障害にならないよう,ゆっくりとキャンプを設営。水分をたっぷり摂る。
気温は確実に氷点下だが,日差しがあり,そんなに寒くはない。体感温度は少し肌寒い春の日。


フィールドアシスタント,AndyとFrankは吹雪になった場合に備えて防風用の雪壁作り。


私とDanのテントは,特に雪壁を作らず。
2人の合言葉は,Lazy is lucky!
(怠けるのが幸いする)

というのは事実ではあるが冗談で,考え方の違い。

吹雪の時に気にしなければならないのは防風に加え,雪の吹き溜まり。
下手に雪壁を作り,雪壁とテントの間が吹きだまるようなことがあると,積もった雪の重みでテントがつぶされてしまう。
防風のために雪面を掘り下げてテントを建てるのはもってのほか。簡単にテントの周囲が吹きだまってしまう。
テント自体が風に対して充分な強度を持っているのなら,雪壁はいらないというのがDanと私の一致した考え。
予報で特に猛吹雪が予想されているわけでないし,雪壁なしで可とした。

設営後はテントの中でゆっくり休んだ。

予定よりも高いところにいきなり来てしまったこともあり,今日はゆっくり休養。
テントの外の景色は変わるが,テントの中はどこに来ても変わらない。落ち着く。

夕方,Paulと衛星電話で連絡がついた。
山頂の天気が回復した後,残りの物資を山頂に運んでくれたそうだ。
大満足の一日。

登山ルートとキャンプの位置はこちら

| 写真と日記と胸のうち | 11:38 AM | comments (0) | trackback (0) |
ランゲル山へのフライト[窓からみた景色2]

ランゲル山の山肌に沿って飛び,標高を上げていく。
間近にクレバスがみえた。

パイロット,Paulは酸素ボンベから酸素を吸いはじめた。おそらく高所を飛ぶときに義務付けられているのだろう。


直下に見えたアイスフォール。
氷に混じって黒い層が見えた。
過去の噴火による火山灰層か?


頂上部はガスの中。
山頂カルデラへの荷を降ろすのはひとまずあきらめ,登山活動の開始地点である北面へ向かった。


見えている山はMt. Sanford(標高4949m)。
降りたい場所も,雲の中だ!
どうするべか,と思ったがこうなってしまうともうPaulにまかせるしかない。
このパターンで2年前は予定とはまったく違う,山の東側に降ろされたことがある。


Paulがうまいこと,雲の切れ間を見つけた。クレバスもない。
結局予定していたキャンプよりも300m高い,標高3300m地点で降ろされることになった。
いきなり行くにはちょっと高すぎる標高だが,そんなに危機的でもない。


| 写真と日記と胸のうち | 09:25 AM | comments (0) | trackback (0) |
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